Mixhibition
Hair&Make-up_Naoyuki Ohgimoto Model_Jessica Composition&Text Eri Umeda (GISELe)

Mixhibition
2022 S/S Style Samples
組み合わせのバリエーションを増やす上で、ワードローブの固定概念を取り払うというのは最も効果的な方法。カジュアルだから、コンサバだからという思い込みをうち捨てて、服の持つモチベーションを広げることで組み合わせの幅はさらに広がる。服1枚1枚の可能性から見出した、着方の再提案。
NOT PLUS
BUT MORE
「足さなくてもいい」
よくある定番、とはいえ好きな組み合わせを
ブラッシュアップできる新たなスタイリングプラン。
ささやかなディテールで、機転のきいた配色で、
ふわりと広がるそのしぐさで…。
あからさまな目新しさよりも、
わずかな変化で研ぎ澄まされて。

(ノースリーブがよみがえる)
「たくみなドレープで余韻を残す」
無造作に垂らされたドレープが、ジャージー素材のラフなノースリーブにほのかな色気を宿す。単なるフレアでは甘くなりがちなところを、シャープに落ちるすそで凛とした表情に。
素材のハリ感を巧みに利用し、モードささえ感じる構築的なシルエットを形成。カジュアルな質感に対して、ブラウスのように仕立てることできちんと感もキープ。太めのパンツと合わせても、どこか涼やか。

(余白のあるフォルムだから)
「研ぎ澄ます鋭い胸元のあざとさで」
クチュール感あふれる迫力のシルエットが印象的なドレス。そんな余裕のある表情をいましめる、シャープなVネックの女らしさ。ドレスのボリュームに対して、緩急つける意味でも効果的。
ただのオーバーサイズとは一線を画す、サイドタックによる美しいドレープが印象的なデザイン。スポーティなタフタ素材を使用し、軽妙ながらモードを実現。



(キレイなブラウスを退屈させない)
「知性を宿す夏の暗色」
ブラウスとパンツの普遍的な組み合わせに変化が欲しいとき、形や素材よりも色を変えるという手段ならたやすい。例えば夏らしからぬダークグリーンで、ドライなナイロン素材に深みをもたらすように。
逆を言えばこの時期の暗色も、軽やかなナイロン素材なら重苦しさを回避。くしゅっとした首元や裾のラウンドカットなど、シンプルにきかせたい巧妙なスパイスもこなれ感を底上げする。

(甘いディテールをいさめるために)
「質感で補うドレッシー」
ラッフル裾にショート丈トップスをレイヤードした凝ったデザイン。糖度の高いディテールも、立体的なストライプにツヤめくパンツという華やかさで甘いというより大人の女性へと昇華。
ヒップラインをカバーする絶妙な丈感で、スタイリッシュな細みのパンツも臆せずまとえる。やや透ける素材と厚みのあるストライプという細やかな趣向がエレガントさを後押し。

(赤の魅力に乗じて)
「レディに振り切るカシュクール」
時には赤のイメージに付け入って、とことん女性らしさを追求してみる。カシュクールで生まれるVネックに、軽快なラッフル袖に。ショート丈に仕上げることで、やぼったさとも無縁。
トップスを「淑女」とするなら、ボトムスはハンサムなパンツで「紳士」を演出する二律背反の関係性。ネイビーの知性があれば、Vネックからのぞく肌の開放感もどこか凛とした佇まい。



(オールブラックに透過性を)
「透けるプリーツという軽妙さ」
夏の日差しに映えるオールブラックが、さらに引き立つ質感の仕掛け。たっぷりとしたプリーツのバレルパンツを涼やかなシフォン素材で仕上げることで、黒ゆえの重みも、透け感ゆえの軽さも両立できる。
裏地をあえて短めに設計することで、ややモードな表情を残したフェミニンなパンツ。ドライなフレンチリネンのカーディガンを気だるくまとい、無骨な黒がゆるむ流れを形成。

(セットアップを流れよく)
「潤すようにツヤめくブルー」
やさしい光沢と淡いブルーのニュアンスがあいまって、端正なセットアップに程よい湿度が生まれる印象的な素材。フロントのピンタックにバルーンスリーブが、同じ素材を単調に見せない仕掛け。
トップスのクリーンなシャツブラウスに対して、ボトムスはサイドの曲線的なカッティングが印象的なサロペットという両極端な掛け合わせもユニーク。インポートらしい華やかさの生地は、ポルトガルの「RIOPELE」社によるストライプ地。


(あいまいな色こそ引き締めない)
「流れるように淡いピンクとベージュ」
裾に向かって広がるブラウスから続くプリーツスカートの心地よい流れが、どっちつかずな配色を心地よく見せるAライン。ペールトーンゆえの甘さも、なじませることで調和の取れたやさしい色味となる。
背面にタックとギャザーをたっぷりとよせたバックコンシャスなデザインで、後ろ姿も惹かれるブラウス。軽さのあるポリエステル地を補うように、シャリ感のあるシルクのような光沢スカートでクラスアップを。

(やさしいベージュをくつがえす)
「硬派な素材でベージュのセット」
かさっとした麻×コットンのジレに、シルク混の端正なパンツ。ベージュの柔和なムードが見違える素材を掛け合わせて、ワントーンをハンサムに寄せる提案。
ややフレンチスリーブ気味のカッティングゆえ、簡単な羽織りとしても重宝するロングジレ。ジレとして整えてくれるだけでなく、リラックス感のあるオーバーサイズがこなれ感もアピール。美形なパンツと相まって、親しみのあるできる人像を演出。

(無垢な白シャツに“色”をつける)
「クラシカルにチェック柄」
白をベースとした爽やかなチェック柄で、混じり気のない白シャツをなつかしいムードへと導く正攻法。秋を見越したハットをかぶり、季節を跨いだニュアンスを堪能。
リネンとコットンをミックスした、風通しのいいドビーチェック。ややワイドに広がる重さも、素材のおかげで軽やか。ショート丈のシャツとのバランスも絶妙。

(ブラウスとデニムだからできること)
「風にたなびくその仕草」
飾り立てないブラウスに、ヘルシーな色あせのデニムという潔さ。そんな究極のシンプルを盛り上げる、エアリーなブラウスの揺れる様。テクニックはいらない。ただまとうだけで、自然体なのに目を引く人へ。
光を受けてやや透ける様も、ドキリとさせる手札。背面にはバッグギャザーを施し、心地よいドレープを堪能できる。パンツのみならず、スカートとの相性も言わずもがな。
(ニットベストは抜け目なく)
「オーバーサイズという意外性」
大胆に開いた袖口が、かえって洗練された印象に見せるニットベスト。アーティなプリントスカートとの組み合わせも、かしこまらずシックな装いに。
目の細かなミラノリブの重厚さに対して、ふわりと揺れるプリーツスカートというバランスはこの時季さながら。立体感のあるベストをモノトーンでまとめることで、さらに研ぎ澄まされた雰囲気に。
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