Mixhibition

“IMAGE GAME”
Photography_Gori Kuramoto(Pygmy Company) Styling_Keiko Watanabe (KIND) 
Hair&Make-up_Naoyuki Ohgimoto Model_Jessica  Composition&Text Eri Umeda (GISELe)

Mixhibition

“IMAGE GAME”

2022 S/S Style Samples

組み合わせのバリエーションを増やす上で、ワードローブの固定概念を取り払うというのは最も効果的な方法。カジュアルだから、コンサバだからという思い込みをうち捨てて、服の持つモチベーションを広げることで組み合わせの幅はさらに広がる。服1枚1枚の可能性から見出した、着方の再提案。

Issue#24

SET IT OUT

単純化した「セット」の中で

毎日でも着たくなるお気に入り。
服が好きな人のクローゼットは、
そんなアイテムで満たされている。
数多のワードローブから、
テイストや配色、素材など、
お互いの良さを高めあう
コンビネーションを熟考。

IMAGE GAME 01

「ノースリーブとハイウエスト」

リーンなフォルムに抑揚つけるきゃしゃなウエスト

スクエア型のブラウスにペンシルラインのスカートで、必然的にスタイルアップが叶うIラインを形成。一直線ゆえの鋭さをたしなめる、きゅっとしまったウエストの女っぽさが効果的。

濃淡の異なるカーキグラデーションが単調にならない、キレイめブラウスとミリタリースカートというキレイと辛さのコントラスト。MA-1のアイコン的ディテールを宿すスカートのスリットからチュールが広がり、すぎない華やかさをプラス。

IMAGE GAME 02

「渋い濃色とブルーデニム」

ヴィンテージな色味を受け入れるデニムの清涼感

濃厚なブラウンのなつかしさを軽妙に見せてくれる、淡いブルーのデニム。スタンドカラーのかしこまった印象をカジュアルダウンしつつも、すとんと落ちるキレイめなルックスで落ち着いた印象をキープ。

シャツの包み込むようなオーバーサイズに対してダボっとしたワイドパンツというルーズなシルエットも、流れるような縦落ち感と配色のメリハリで膨張を回避。ウエストのリボンで目線を上げて腰の位置を高く見せるのも手。

IMAGE GAME 03

「オーバーなはおりとIライン」

着くずすビッグシルエットと
整えるIラインの相関関係

ざっくりとはおるデニムジャケットにタイトなスカートを添えたかわいさは言わずもがな。ジャケットは白、ボトムスはグレーを選んだ静かなモノトーンで、デニムとジャージー素材というカジュアル素材の上下も気だるくキレイな佇まい。

前後差が味を生むデニムジャケットはMA-1とのハイブリッドデザイン。特殊なパターンで丸く膨らませた後身頃がソリッドなジャケットを柔和な印象に。リラックスしたジャージー素材のスカートで、さらにやさしげに。

IMAGE GAME 04

「ネイビードレスと夏の余韻」

知的なドレスの力みを抜く涼しげなトング

ヒールではややかしこまってしまうネイビーのドレスは、夏を理由にトングサンダルで色の重さを緩和。時に抜けすぎてしまうトングに対して、きちんとしたシャツドレスで整然と見せるという逆説も成り立つ。

首の詰まったバンドカラーに開放感をもたらすサイドスリット。ちらりとのぞく素足になじむベージュトングなら、スリットからの心地いい流れを邪魔しない。サングラスでピリッと引き締めて。

IMAGE GAME 05

「オーバーサイズとショート丈」

シルエットを「隠して見せる」奥ぶかきバランス

涼しくて動きやすい、快適なハーフパンツ。シルエットを隠しながら品も足せるゆるい長そでのスエットなら、大人に似合うバランスを形成。スエットのボリュームは、脚見せで引き算。

つややかな表情を見せるニット糸を使用することで、スエットながらクリーンな印象を実現。ヒップ周りを自然にカバーするようにフォルムをデフォルメすることで、ラフなアイテム同士にモードな表情が加わる。

IMAGE GAME 06

「流れの良さの2乗」

揺れる裾を飾りとみなしモノトーンに表情を

背中のティアード切り替えとフレアフォルムで、必然的にエレガントな揺れを堪能。無機質なモノトーンがよみがえるだけでなく、シンプルなTシャツとフレアスカートの中に奥行きが生まれる。

光沢のある素材を使い、カジュアル以上に魅せる白Tシャツ。バックフォルムとあいまって、ブラウスとTシャツのいいとこ取りをしたデザイン。軽やかなTシャツに対して、高密度なニットスカートという重厚さでバランスを。

IMAGE GAME 07

「キレイな赤とハンサムなベージュ」

きゃしゃな赤が甘くならない
細身のベージュで品よく流す

よくなじむのにお互いのよさを引き立てる黄金配色は、色味の魅力を味わうべくデザインを極力削ぎ落とす。ノースリーブ×スラックスの鉄板スタイルにあてはめて再構築するだけで、印象がガラリと変わる。

ピタッとしたリブニットとセンタープレスパンツ。抜け目のないコンビネーションこそ、二の腕の肌見せでヘルシーな方向へと意識転換。シルク混じりのパンツの光沢が、ニットの質感と共鳴して女性らしさを後押し。

IMAGE GAME 08

「高発色と黒小物」

色の開放感を落ち着かせる硬派な黒という選択

新しい季節の高揚感をまとう、発色のいいグリーン。ごきげんなイメージを抑すべく、辛口な黒小物で引き締めてクールにまとうのが正解。トングサンダルで、少々の抜け感を添えて。

大きなスクエアカラーが印象的なワンピース。甘くなりがちなディテールながら、クラシカルなデザインをイタリア「ボノット」社のスポーティなタフタ素材で仕立てることで洗練された印象に。ややドライな質感と、合わせたバッグのつややかなレザーも好相性。

IMAGE GAME 09

「ドライな質感とサテンの光沢」

乾いたシャツをうるおすヌーディなつやめき

これからの時季に相応しい、適度にハリのあるメンズライクなシャツ。カサっとしたナチュラルな風合いは、つやのあるパンツで品格を高めて洗練度の高い装いへと格上げ。

上質なラミー素材を使ったシャツのクリアな白と、サテンパンツのクリーミーな白。質感が異なれば色味も異なるという発色の違いを応用。膨張しがちなしろも、色の抑揚のおかげでスマート。

IMAGE GAME 10

「ワークっぽさとシルバーアクセ」

無骨なディテールを高めるシルバーの繊細な輝き

大きなフラップポケットがメンズっぽさを強調するオールインワンを、シルバーアクセサリーでクラスアップ。ゴールドほど甘くならず、ワークシャツのハンサムさをキープ。

曲線やチェーンなど、普遍的ながらどこかやさしいニュアンスを残すアクセサリーをセレクト。オールインワンのクールさを助長するサンドベージュを、品よく見せてくれる。

IMAGE GAME 11

「透ける白とハンサムな黒」

色のイメージにとらわれないニュアンスのあるモノトーン

今季手札に加えたいシアーなトップスは、シックに落ち着くモノトーンをベースに考えれば手が届く。パンツはあくまでベーシックを貫き、白の高揚感を支えるイメージで。

繊細なシアー感で肌見せに上品さも上乗せするトップス。ハイネックデザインのおかたさが、かえって女性らしさを引き立ててくれる。メロウのパイピングで、クリアな白にかわいげを演出。

IMAGE GAME 12

「スポーティとモノトーン」

ライトなコートを適当にはおり硬派な白黒を脱力

正統派な白と黒をくつがえす、ざっくりとしたミリタリーコートのモードな遊び心。空気をはらむ質感で心地よさが増し、かたくななインナーにちょうどいい隙が生まれる。

薄くて軽い着心地に、ほどよく膨らみを残すハリ感も携えた計算されたタフタ素材のミリタリーコート。フードを襟の中に収納すれば、ふっくらとしたスタンドカラーとしても着用可能。