Mixhibition

“NEXT CARD”
Photography_Gori Kuramoto(Pygmy Company)　Styling_Keiko Watanabe(KIND)
Hair&Make-up_Tomoko Okada (TRON management)　Model_Nastya　 Composition&Text Eri Umeda (GISELe) 　

Mixhibition

“NEXT CARD”

2021 F/W Style Sample

新たなるワードローブの発見で、スタイリングの幅が広がる次なるシーズンへの過渡期。うちなる高揚感に導かれるように、服に息吹を与える一手にフォーカス。予定調和ではつまらない。意表をついた4つのアプローチで攻略。

Issue#08

REVIEW

ベーシック以上の手札

ベーシックのカードはすでにある。
ならばそれ以上の作用を持つ
ワードローブの再発見を。
ラフなのにキレイ、ハンサムなのに奥ゆかしいなど。
バラドックスな一面を添えて

CARD 01

しなやかに包みこむ「重み」

鋭さのあるモノトーンに
深みをもたらすネイビーの揺らぎ

白のブラウスに黒のスキニーパンツ。シンプルながらソリッドなモノトーンに、箔がつくネイビーのほどよい重み。縦に流れて揺れる軽快なフォルムなら、しなやかな表情も手に入る。

Cardigan [ELE STOLYOF] ¥30,800(税込) Blouse [LE PHIL] ¥18,700(税込) Pants [STUMBLY] ¥20,900(税込)

余白のあるジェンダーレスなルックスが、肩の力は抜きつつも媚びない強さを演出。ひざ上あたりから大胆に入ったカーディガンのなびくスリットで、暗色のレイヤードに抑揚をつけて。

CARD 02

「ツヤをともなう美形なフォルム」

ハンサムな重ねを潤す
ぬれたようなわずかな光沢

整ったシルエットのジャンプスーツに、端正なジレを重ねた切れ味のいいIライン。例えばそこにニュートラルカラーのツヤが加わるだけで、無機質なモードさにセンシュアルな立体感が生まれる。

Gilet [ELE STOLYOF] ¥30,800(税込) Jump Suit [LE PHIL] ¥28,600(税込)

ドレッシーながら日常にもなじむ光沢素材のジャンプスーツは、シーンレスという言葉にふさわしいポテンシャルの高さ。女性らしさを描くゆるやかなAラインも、手に取りやすい所以。

CARD 03

「Tシャツ的に着るブラウスを」

親しみやすいのに優雅。
二面性のある白を味方に

いわゆる“白T”的な気軽さと、ブラウスゆえの気高さ。ときには両極端なイメージを欲張ってみる。着心地はノンストレスながら、肩のラインをきゃしゃに見せるフレンチスリーブで飾らないのに女性らしいを実現。

Blouse [LE PHIL] ¥19,800(税込) Denim [LE PHIL (RE/DONE)] ¥36,300(税込)

単調になりがちなオールホワイトも、巧みにこなす白ブラウスの計算されたディテール。袖のラインのみならず、前後差のあるすその遊びが奥行きをもたらすきっかけに。

CARD 04

「シンプルをデザインする」

アームコンシャスなデザインの
力を借りてベーシックを好転

大胆なカッティングにリボンを添えた、構築的なムードただよう袖のあしらい。クセのない白シャツだからこそ映えるデザイン性を、シックなモノトーンのアクセサリーとして活用することで絵になるスタイルへ昇華。

Blouse [LE PHIL] ¥26,400(税込) Pants [LE PHIL] ¥20,900(税込)

ストイックなイメージが先行するシャツ×パンツのモノトーンだけに、どこかで息抜きさせる必要が。ちらりと見える二の腕やシャープなスリットからのぞくひざ下など、肌の質感で魅せるぐらいが大人にはちょうどいい。

CARD 05

「奥行きを生むすその余韻」

空気をはらむバックディテールで
ビビッドな発色を逃すように

あざやかな夏の高発色を、そのまま着ては芸がない。はつらつとした幼さを大人のたしなみへと転化させるギミックとして、背面の変形デザインが功を奏する。

Tops [LE PHIL] ¥13,200(税込) Pants [ELE STOLYOF] ¥24,200(税込)

正面はベーシックなTシャツ、背面にバックテールを施した1枚でサマになるカットソー。白に近いベージュのセンタープレスパンツなら、グリーンを落ち着かせつつ品よく仕上がる。

CARD 06

「もたせるための心地よい長さ」

空気をまとって縦に広がる 優美なふくらみを飾り気に

メンズのポロシャツをワンピースに仕立てたような、ジェンダーレスな発想。裾からのぞかせた繊細なプリーツスカートが、かえって凜とした佇まいを印象づける。

Dress [ELE STOLYOF] ¥30,800(税込) Skirt [ELE STOLYOF] ¥39,600(税込)

たっぷりと生地を使用したボリュームのあるコクーンシルエットは、フロントボタンを開ければライトなはおりとしても応用可能。ワンピースのマットなネイビーに対して、透けるツヤ素材で足元を軽快に見せる手法。

CARD 07

「強く正しい黒でつつましく」

イメージ通りの強い黒に
ラガーシャツの意外性

黒の強さを助長する、マニッシュなステンカラーコートにフェイクレザーのロングスカート。そんな2つの黒の静けさを保ったまま緊張感をとく目的で、正統派なラガーシャツを。無機質な黒ゆえの近寄りがたさも、一気に縮まる。

Coat [ELE STOLYOF] ¥52,800(税込) Tops [STUMBLY] ¥22,000(税込) Skirt [LE PHIL] ¥24,200(税込)

ユニセックスの黒コートにラガーシャツ。ほぼメンズな組み合わせに、ロングスカートというジェンダーミックスな一面も今の気分を体現。

CARD 08

「むしろ落ち着く二面の肌見せ」

デコルテのVカットに背面のカッティングが
甘いライラックに必要な抜け感

コンサバに転びがちなキレイめカラーのブラウスこそ、肌見せという開放感で息抜きを。スリムなジョガーパンツを組み合わせれば、スポーティなエッセンスが加わり、ありきたりに陥らない。

Blouse [LE PHIL] ¥22,000(税込) Knit Pants [LE PHIL] ¥22,000(税込)

ライラックと黒、一見強そうな配色も、肌という存在のおかげでしっくりとなじむ。えりもとや背中の気だるさも、知性を保てるのはきちんと見える黒があるからこそ。

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