Mixhibition

“VISIONEDITION”
Photography_Gori Kuramoto(Pygmy Company) Styling_Kaori Higuchi(KIND)
Hair&Make-up_Nobuyuki Shiozawa(mod’s hair) Model_Randelina Composition&Text_Chiharu Ando(GISELe)

Mixhibition

“DRESSCHEDULE”

2021 S/S Style Sample

ゆずれないこと、新たな発見、飽きないためのひと工夫など。「なぜか目にとまる理由」を紐解くように、とある女性のスタイリング・プランを追跡。

Issue#04

RESTYLE

シンプルと築く新たな関係

どこかにベーシックは保ちつつ、
ひとさじの新しさを加えるバランスが今の気分。
新しさ=モノだけとは限らない。
意外性のある組み合わせ方や視点など、
新鮮な「発想」もスタイリングの一部ととらえたい。

01PLAN

「Tシャツを休ませない」

ラフなままで終わらせない。
美意識を磨ける究極のベーシック

「カジュアルなまま」にはいつでもできるから、緊張感を加えるぐらいが大人のTシャツにはちょうどいい。端正なジャケットやスカートを生かし、研ぎ澄ませる感覚で。

直線的なジャケットやベールをまとったようなスカートレイヤードなど、特別感のある発想でTシャツをデコレーション。カジュアルとは一線を画すルックスに。

02PLAN

「意図的に黒を着ない」

タフな黒にはないやわらかさが残る
「ネイビーでモード」への方向転換

簡単にミニマルにまとまる「黒頼み」をときには封印。黒をネイビーに置き換えることで品のよさがにじみ出て、黒同等の強さも、黒にはないやさしさも同時に手に入る。

フロントの深いスリットによって、モードな印象が加速するロングトップスは、同素材のパンツを添えてセットアップに。落ち着く上下の空気を変えるジャケットも、ネイビーならどこかソフトな印象を維持できる。

03PLAN

「ストライプには幅をもたせる」

ゆったりとしたフォルムに繊細なピッチ。
シャープな柄にあるといい「余白」

色使いやシルエットによっては、生真面目に終わってしまうストライプシャツ。リラックスできるフォルムや落ち着くトーンとピッチを見極めれば、スタイリングの幅もさらに広がる。

プレーンなパンツと思いきや、シャツの下に旬のオールインワンを仕込んだ新しいアイディア。前後差のあるブラウスの丈感が、簡単に抑揚のあるスタイリングへと直結する。

04PLAN

「心地よい黒への原点回帰」

何を着たいかに迷ったら
「休まる黒」に立ち返る

心地よい風合いのドレスに身を包み、軽妙なパンツで力を抜く。さまになる黒に頼ることで、そんな気楽さを保ちながら、切れ味のよさも維持できる。

スリーブの長さを調整したり、デコルテがのぞく隙を意識したり。さらに透け感のあるパンツを添えることで成立する、徹底されたALLブラックと夏の肌とのコントラストを満喫。

05PLAN

「服のシルエットを決めつけない」

ベーシックなパンツに表情が備わる
ブラウスの「丸み」をセルフメイク

ナチュラルでありたい日も、インパクトが欲しいときも。気分に沿ったボリューム感を操作できるドローストリングブラウスを。シンプルなパンツにこそ映える立体感を調整。

ナイロンに近いハリのある質感のおかげで、適度に迫力のあるフォルムを保てる結果に。ニットパンツなど、ボトムは脱力させるぐらいが強気なブラウスにとって好都合。

06PLAN

「丁寧にモノトーン」

頼りになる黒と白の安定感に甘んじない。
手をかけて完成度を高めるように

どんな単純なスタイリングでもそれなりに見えてしまう、黒と白の誘惑。その絶対的な色の力に頼るだけではつまらない。中でも白に個性をもたせたモノトーンで刷新を。

遊び心を秘めた白をアクセントにすることで、シンプルな黒の意義もまた高まる。立体感を生むディティールや装飾など、些細な特徴で華やかに変われるもクリーンな白ならではの強み。

07PLAN

「シンプルを理由にハイコントラスト」

直線的なシルエットの中で訴えかける
冷静なグレーと灼熱の赤

ゆったりと縦に落ちるワンピースに軽やかなロングスカートをレイヤード。そんな安心感のあるフォルムに甘えて、意表をついた配色をセット。飾らずとも圧倒的なインパクトを表現。

ワンピースにあしらわれたサイドスリットにより、ロング&リーンも平坦に見えない。スカートはごくライトな質感。これから先の季節にも手に取りやすい気楽な赤として活躍の予感。

08PLAN

「白シャツの進化を見逃さない」

もはやベーシックの域を超えた
構築的なシルエット

定番というイメージを覆すような、「白シャツ以上」の存在感。ロングドレスなのにフーディ、トップスとジャケットの間のようなベルトつきなど、分類しがたいNEWフェイスに更新を。

ドレッシーなオールインワンのハズし役のフーディシャツ、ナチュラルなパンツにモダンな空気を運ぶベルトつきシャツ。成長を遂げた白シャツを見極めて、定番からの脱却を。

09PLAN

「ハンサムなベージュで黒を飾る」

凜とした黒の美しさがブレない
「正せるジレ」との相乗効果

重ねることでさらに研ぎ澄まされる、端正なジレを活用。ムードを保つために、それ以上の装飾は不要。シンプルを貫いた無駄のない黒の上下は、余計なものを寄せつけない。

ユニセックスな美しさを醸し出すピークドラペルのジレ。ごくシンプルなニットとパンツによるミニマルなムードに寄り添いながらドレスアップ。