Cultivate Blue
Indigo work
島藍農園
Brand
FLOML
2021.04.14
ファッションだから可能な
新しいサステナビリティのかたち
2021年春夏に本格デビューしたFLOML(フロム)は、今の気分を繊細に表現しながら、大人のクローゼットにふさわしいエッセンシャルなアイテムを揃えたブランド。同時に地球やファッションの持続可能な未来についても取り組んでいく。
ファッションのサステナビリティを考えるとき、生産方法や生産工程を見直すのはとても重要なこと。同時に、一人一人が一着の服を長く、愛情を持って着続けることが不可欠だ。そこで今シーズンのFLOMLは、石垣島の島藍農園とコラボレートして、天然の植物染料染めを提案。沖縄の自然から生まれた神秘的な色の染料で、服が新たな表情に生まれ変わり、長く着られるパートナーになる。
奇跡のブルーに染まって
愛する服の“第二の人生”が始まる
どんなに気に入っている服でも、時間がたてば色が褪せてしまったり汚れがついたりするもの。FLOMLのデザイナー河原亜希子さんもその悩みに直面し、思い切って染めることを思いついた。「麻100%のワンピースを別の色に染めてもらったら、まるで新品のように。袖を通した瞬間、捨てなくてよかったと思いました。その時の感覚をぜひ共有できたら」。もともと白い服が好きで、シャツでもワンピースでも大人が着る白にずっと憧れがあったという河原さん。FLOMLの白い服を、汚れることを気にしないで着てもらう方法として、「白を楽しんだあとに好きな色に染める」という提案をしたいと考えた。
せっかくなら水を汚さない天然の植物染めでできないだろうかと考え、全国の天然染めを調べていくうちに、石垣島の島藍農園にいきついた。「日本各地の染めを調べたのですが、その土地によって色がまったく違うんです。その中で特に沖縄らしい鮮やかなブルーに心惹かれました。ブルー以外の色も、素朴すぎずクリーンで、ビビッドなかっこよさはファッションとして楽しめると思いました」
- ナンバンコマツナギ
- 島藍農園で栽培している藍色の染料となる木。この枝葉を20時間ほど水に漬け込み、枝葉を取り除いた液に消石炭を入れて攪拌(カクハン)。底にできた沈殿藍に木炭や石炭、米ぬかなどを加えて発酵させて染料を作る。染め上がりは青色〜濃い青色。
- モモタマナ
- 琉球列島と小笠原諸島に分布。枝が横に伸びて葉が大きいので、南国の木陰を作ってくれる。染め上がりは薄い茶色/グレー〜濃い茶色。
- 福木(フクギ)
- イエローの染料。台風の多い地域では、防風の目的で垣根や街路樹に使われるが、島藍農園では、家を建てる際に切り倒された福木の樹皮を乾燥させ染料にしている。染め上がりは薄い黄色〜濃い黄色。
- 西洋茜(セイヨウアカネ)
- 島藍農園では、今回のコラボレーションで初めて西洋茜を使った染色法にお取り組みいただいた。染め上がりは薄い赤色〜濃い赤色。
自然が生み出すミステリアスな色の共演
今回の島藍農園にご用意いただいた染料は4色。沖縄の海のようなブルー、太陽を思わせるイエロー、石垣のようなニュアンスあるグレー、そして花のような自然の赤。どれも葉や根、樹皮など自然の植物を使った伝統的な染色技法で染められ、自然が生んだ神秘的な色合いが楽しめる。その日の気温や湿度、染める生地の素材や状態によって色が変わり、染めてみないと仕上がりの色がわからないという偶然性にときめき、使っていくうちに風合いが増していく経年変化も楽しめる。世界にふたつとない自分だけの色で、大切な服の新しい魅力に出会えるはず。
好きな色に染められる白いアイテムとユニークなオリジナルデザイン
写真の5点にもう1点合わせた計6点の白い服が、島藍農園に染めをオーダーできるFLOMLのアイテム。数年後に染め替えることを前提にデザインし、素材は綿や麻などの天然素材で、糸も天然の植物染料に染まりやすいものを使用している。白い服を思い切り堪能したあとは、どの色に染めるか考えるのも楽しい。
また、FLOMLが島藍農園にあらかじめオーダーしたオリジナルデザイン染めは、ブルーとイエローが印象的なグラデーション染めや2色染めの3アイテム。こちらの商品は期間限定のPOP UP SHOPでのみ購入できる。
オリジナル染め POP UP SHOP4月14日(水)〜 4月27日(火) ジェイアール名古屋タカシマヤ 6F ローズパティオ
4月28日(水)〜 5月11日(火) 阪急うめだ本店 4F コトコトステージ41
天然の植物染料染めとの付き合い方
あなただけの自然の色合いに染める
染めた際のイメージを3Dデータで見ることが出来ます。
染めたいアイテムと染料を選んで、あなただけのお気に入りの1着を見つけて見て下さい。
サテンチェックバックリボンシャツ
ソフトボイルタックブラウス
ブロードアシンメトリーシャツ
コットンシフォンラップスカート
サスペンダー付きフレアパンツ
コンパクトローンギャザーワンピース
島藍農園
Shimaai Noen
沖縄・石垣島で、化学肥料や除草剤を使わずに藍染の原料となる「南蛮コマツナギ」を栽培し、収穫、発酵、染料作り、染めから製品開発までを手がけている。現代のライフスタイルに合うモダンな色合いの藍染は、ファッションアイテムとも好相性で、トートバッグやシャツなどの人気アイテムを製作している。
Edit & Text_Ayumi Machida
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