Mixhibition

“IMAGE GAME”
Photography_Gori Kuramoto(Pygmy Company) Styling_Keiko Watanabe (KIND) 
Hair&Make-up_Naoyuki Ohgimoto Model_Jessica  Composition&Text Eri Umeda (GISELe)

Mixhibition

“IMAGE GAME”

2022 S/S Style Samples

組み合わせのバリエーションを増やす上で、ワードローブの固定概念を取り払うというのは最も効果的な方法。カジュアルだから、コンサバだからという思い込みをうち捨てて、服の持つモチベーションを広げることで組み合わせの幅はさらに広がる。服1枚1枚の可能性から見出した、着方の再提案。

Issue#26

OVER THE
T-SHIRTS

「Tシャツから見えてくる」

多様性があるのに唯一無二。
Tシャツ選びにはその人の「好き」の方向性が
わかりやすく反映される。
サイズ、色、素材、さらには
首の詰まり具合などのディテールで。
そんなTシャツの個性から始まる、
テーマ別着まわしを、個性の異なる
2枚のTシャツで敢行。

01. Oversized White T-shirts

整う白T=「ラクとキレイを行き来する」

・ユニセックスゆえの硬派なルーズ感
・ビッグサイズと対極する首のつまりと質感のツヤ

表面に水起毛加工を施すことで、心地よい肌触りと奥ゆかしいツヤを実現。
程よく肉厚な素材が、身体のラインをあいまいに見せてくれる。

02. Tight Blak T-shirts

美形な黒T=「はからずもセンシュアル」

・きゃしゃに見せる黒のタイトフォルム
・二の腕が見え隠れするあざといそでの長さ

首の詰まったデザインとコンパクトなシルエットで、きちんと感がありながらインナーとしても優秀。これからの時季に嬉しい、吸水速乾機能や紫外線保護機能を搭載。

STYLING THEME 01

SIMPLE MODE

「モノトーンでかたつける」

モード見えするTシャツのデザインに甘えて、ワントーンでクールに装う正攻法。ルーズなTシャツには細身パンツなど、上下の抑揚で色味を退屈させないのがコツ。

CASE:White T-shirts

「キレイを呼ぶ白を頼りに」

シャープなスリットでルーズなTシャツを一層研ぎ澄まして

オーバーサイズに細身ボトムスを合わせるオーセンティックなバランスを、白一色でカジュアル以上にシフト。すねから入ったパンツのスリットが、鋭い抜け感として作用。白っぽいベージュのトレンチで縦に流し、クリーンな白に心地よさを。

CASE:Black T-shirts

「必然的にスタイルアップ」

締めの黒を効かせてあからさまなロング&リーン

二の腕を細く見せる袖のカッティングに、キュッとしめるハイウエスト。縦を強調するボディラインに女性らしいギミックを効かせることで、硬派な黒に凛とした色気がただよう。すそのボリューミィなフレアで、黒の強さに余韻を残して。

STYLING THEME 02

MEN & WOMEN

「イメージ通りに男と女」

メンズライクな白Tと女性らしさを宿す黒T。ときにはTシャツのキャラクターを、そのままいかすのも悪くない。カジュアル以上を前提とする、品性ありきでスタイリング。

CASE:White T-shirts

「セットアップで高めあう」

知的なネイビーと爽やかな白。こらずともサマになる相互関係

コンサバなセットアップに白Tを入れるというよくある手法も、メンズっぽさというTシャツの個性が加わることでハンサムに磨きがかかる。重厚感のあるネイビーを夏に向ける、パキッとした白とのコントラストも効果的。

CASE:Black T-shirts

「黒で補う“甘くて揺れる”」

たなびくプリーツを凛とさせるミニマムな黒

糖度の高いスカートに寄り添う、黒Tシャツのきゃしゃなシルエット。どこか儚げな上下も、芯の強い黒が入ることで媚びない女性像を演出。スカートのシャリ感とシルクのような光沢で、Tシャツのイメージを底上げして。

STYLING THEME 03

VINTAGE MOOD

「なつかしさとの再会」

柄や素材でほっこりしたり、やや重く感じることもあるレトロさを、リアルタイムでちょうどいいなつかしさへとアップデートするTシャツ。さらに白と黒という“落ち着かせる色”なら、ヴィンテージなニュアンスにも現実味が。

CASE:White T-shirts

「白で受け止める高発色な花柄」

強い柄を落ち着かせ爽快な白でリフレッシュ

たっぷりとした余白のTシャツとスカートも、色と柄のインパクトでルーズに見えず大人のバランス。シルクを贅沢に使ったフレアシルエットが歩くたびに揺れ、Tシャツながらエレガント。

CASE:Black T-shirts

「素材を変えてビンテージ」

色ではなく質感で。Tシャツだからできるつつましさ

食傷気味なTシャツとデニムが見違える、かぎ針編みワンピのシックなレイヤード。いい意味で主張しないアイテムだからこそ、ニットのニュアンスを大人に導く黒同士でも着映えする。透けることで浮き上がる、編み地の柄がささやかな飾り気。

STYLING THEME 04

LAZY DAY

「ラクしたい日のラフじゃない服」

Tシャツでさえ、息抜きしたい日がある。とはいえラフな人になりたいわけではない。着心地は“ラク”なのに見心地は“キレイ”を作るには、配色の力が必須。全身ルーズでもサマになる、白と黒それぞれの選択基準とは?

CASE:White T-shirts

「淡いブルーで整える」

透明感をもたらすツヤをはらんだブルーストライプ

涼しげな色や素材が縦に落ち、白Tすらも心地よい流れの一部として見せてくれるパンツの威力。白っぽいブルーというある意味Tシャツとのグラデーションのような色味も、単なるルーズとは一線を画すテクニック。無造作にかけたニットで、流動性に拍車をかけて。

CASE:Black T-shirts

「対比して高発色」

黒とグリーンの強さに甘えて全部ゆるめを許容する

強い色と色がぶつかることで、かえって服の余白が配色のトーンをやわらげるという効果も。やわらかなハリのあるタフタ素材だから、気分の上がるフレッシュカラーも上品さをキープ。レディなボリューム袖に裾しぼりのスポーティなデザインというセットアップの二面性も◎。