Mixhibition

“IMAGE GAME”
Photography_Gori Kuramoto(Pygmy Company) Styling_Keiko Watanabe (KIND) 
Hair&Make-up_Naoyuki Ohgimoto Model_Jessica  Composition&Text Eri Umeda (GISELe)

Mixhibition

“IMAGE GAME”

2022 S/S Style Samples

組み合わせのバリエーションを増やす上で、ワードローブの固定概念を取り払うというのは最も効果的な方法。カジュアルだから、コンサバだからという思い込みをうち捨てて、服の持つモチベーションを広げることで組み合わせの幅はさらに広がる。服1枚1枚の可能性から見出した、着方の再提案。

Issue#25

CREATION

「シンプルから創造する」

すでに魅力的なワードローブは手中にある。
あとはそれを「どう着たいか」で、
可能性を広げるスタイリングプラン。
シルエット、色、小物など、
着たい気分の主軸となるキーワードを選別し、
シンプルとの組み合わせ方を考察。
コンビネーションを熟考。

IMAGE GAME 01

「Vネックがいきてくる」

ハンサムな上下をうるおす肌見せのあざとさ

メンズライクなジレブラウスとパンツで、スマートに見せるIライン。その流れに沿うように、肌を見せる鋭いVネックで女性らしくもシャープな一面を。無機質なモノトーンもよみがえる、肌感を飾りとして。

身体にピタリと沿うフォルムが硬派な黒と、デニム素材のゆるめる白。色のイメージを損なわないアイテムで、力まずキレイを後押し。ジレのフロントに施された、繊細なピンタックで、上品に抑揚をつけて。

IMAGE GAME 02

「正統派=淡いトーンで見違える」

レディな装いに必要なペールトーンの透明感

ともすれば甘すぎてしまう、ニット×フレアスカートというオーセンティックな装い。光沢をはらむライトグレーというハイライトを補うことで、モダンなムードに一心。その分トップスのニット素材の黒で、程よい重みを加えて。

クリーンで美しいリブ編みで、ニットのほっこり感とは無縁のトップス。たっぷりと広がるフレアスカートに重みをもたらすだけでなく、背筋が伸びるようなきちんと感が。やや透けるスカートとのコントラストも美しい。

IMAGE GAME 03

「ニュートラルだけでスマート」

淡いトーンがぼやけないスマートな縦の流れ

やさしげな色調のキャメルカラーのIラインを、淡いグリーンのパンツでさらに流れよく見せたレイヤード。縦を強調することでスタイルよく見せるだけでなく、エプロン風共布でくびれを作りボディラインに抑揚を。

ベーシックなドレスとパンツのレイヤードを、目新しく見せる意味でもやわらかなキャメルとグリーンの配色は正解。ラミー素材のドレスと、リッチな膨らみのあるやわらかなパンツという質感の違いも堪能。

IMAGE GAME 04

「透ける質感を飾りとみなす」

すきのないハイネックがゆるむシアーな質感

ハイネックのかたくるしさをおだやかに見せるわずかな透け。品位は残すやや透けるというおくゆかしさが大人らしいバランス。フレアに広がるデニムパンツで、ブラウスの開放感を後押し。

軽やかなトップスの生地に対して、濃厚なリジッドデニムで奥行きを。ヘビーサテンとデニムのコンビネーションという、ツヤのあるソリッドな素材ゆえ、カジュアル手前のキレイめさはキープ。

IMAGE GAME 05

「長いと短いで緩急つける」

余韻を残すバックテイルで流れよく

余白のあるシャツからしたたるように流れるバックテイルが、ややルーズなパンツとあいまって見心地のいいフォルムを形成。ライトなブルーのサテン素材に白というみずみずしい配色にも特別感が。

絶妙な色味のサテンシャツは、ステッチやボタンを極力見えないようにデザインすることでツヤの持つ上品さを邪魔しない。立体的なフォルムを作るパンツのふっくらとした素材とも好相性。

IMAGE GAME 06

「ぶつけることで得られる効果」

ダークカラーとともに「大人びたピンク」

高発色ながらもひかえめなピンクのトーンに合わせて、知的なネイビーとの配色にトライ。黒ほど強くならず、それでいて落ち着くというネイビーの特性で強い色同士もどこか大人のまま。

リネン素材のナチュラルさに、ナイロンの質感をかけ合わせたハイブリッドなパンツ。立体的なフォルムを作るタフタ素材のブラウスと一緒なら、配色のコントラストもうまくまぎれる。

IMAGE GAME 07

「柄とともにモノトーン」

カジュアルなボーダーを必然的に格上げする白と黒

ボーダーカットソーにシャツドレスがドッキングされたデザインに甘えて、柄とモノトーンを堪能。ラフなボーダーに対して、端正な黒のロングシャツという静けさをまとうバランスもちょうどいい。

ドレスのサイドスリットからはサテン素材のスカートをチラつかせ、黒の中でも抜けを作り重みを解消。ドレスの背面に施された黒テープのジッパーでモードさも感じる。

IMAGE GAME 08

「ブラウンと夏小物」

浮かれた小物が落ち着くこっくりとしたブラウン

夏の開放感をまとう小物は、街になじませるギミックが必要。例えば軽やかさも重厚さも兼ね備えた深みのあるブラウンとなら、小物の高揚感をリアルに着地。

ソフトなタッチのタイプライターを洗いざらした風合いに仕上げたブラウス。ボックスシルエットで、バルーンスリーブが美しく見えるようデザイン。カジュアルとキレイを行き来するポンチ素材のスカートで、シックに落とし込んで。