L/Journal
Collaboration Works
Vol.04

「共鳴する」

Ballet dancer

飯島望未

Brand

STUMBLY

2022.01.28

愛するワードローブたちを
再解釈して生まれた服

ファッションが大好きで、常にその着こなしが注目されるバレエダンサーの飯島望未さん。2022年春夏に登場するSTUMBLYとのコラボレーション「Nozomi Iijima for STUMBLY」は、そんな飯島さんのファッションへの愛とこだわりに満ちたコレクションだ。自ら着こなした躍動感あふれるムービーも完成した。「プロジェクトは昨年2月頃からスタートしました。服を作るのは初めてでとても難しかったのですが、生地選びや企画からサンプルチェックまで、ほとんどすべて立ち会わせていただきました。私が欲しいものを提案するとSTUMBLYの皆さんがいろいろなアイデアを出してくださって、それに私がインスパイアされたり、キャッチボールしながら一緒に作りあげていく過程がとても楽しかったですね。自分の意見だけではなくSTUMBLYらしさを大事にして、STUMBLYを好きな人が着たいと思ってくれる服作りを目指しました。その結果、とても満足できる仕上がりになっています。どれも大好きなアイテムばかりで、私自身、毎日着てしまいそう(笑)」

Theme

今回のコレクションは全6型。フェミニンでありながらクールさも秘め、ディテールにエッジを利かせた表情豊かなアイテムがそろう。「テーマらしいテーマはないのですが、一言でいうなら“私がふだんよく着るもの”。セットアップやワンピース、ふわっとした袖のトップスなど、自分が好きなものばかりを詰め合わせた感じです。今回のコレクションの中だけでもさまざまなコーディネートができるので、毎日の着こなしを楽しんでいただけると思います」

Process

「初めてのことなのでは不安でいっぱいでした。キックオフのリモートミーティングの時などはまったく未知の世界(笑)。最初に自分が着たいと思うものをいろいろ提案させていただいたところ、私をモデルにしたイラストでデザイン画を描いてくださってとてもうれしかったです。しかも完成したコレクションを着た撮影の後、STUMBLYの皆さんから額装したデザイン画を贈っていただき、また感激しました」

Dress

オールブラックとホワイト&ブラックの2色がある印象的なモノトーンのクロシェ編みドレスは、飯島さんがぜひ作りたいと最初に提案したアイテム。さまざまな編み方が組み合わさったユニークさと、手編みならではのノスタルジーに心躍る。手作り感と繊細さにこだわったという柄は、クロシェ編み専門の本を見ながらイメージを具体化させていったという。「手編みだと間に合わないかもしれないと言われていたのですが、職人さんたちが頑張って仕上げてくださって本当に感謝です。最初のサンプルが上がってきたときはうれしかったですね」

Set Up

STUMBLYでは、ファーストシーズンから作っているアイコニックなアイテムのひとつにスモーキングジャケットがある。今回、飯島さんの提案のひとつに“ワイドパンツとジャケットのセットアップ”があり、このスモーキングジャケットを飯島さんに似合いそうなダブルジャケットで制作することになった。「ウィメンズでダブルのセットアップはあまり見たことなかったのですが、例えばインナーはブラトップだけにしたり、シンプルなヒールを合わせたりと、あえて女性らしい着こなしをしたら面白いと思いました。ベーシックなカラーのほかに少し華やかなカラーにもチャレンジしたかったので、いろいろ迷った末にラベンダーをチョイス。金ボタンとの相性も抜群です。またボトムスに取り外しできるプリーツスカートが付いているので、いろいろなアレンジが可能です。体の動きに合わせてプリーツが揺れて、まるでバレエを観たあとのような余韻が楽しめる服になりました」

Tops

ビスチェのようなボディにパフスリーブがドッキングしたトップスは、バレエの衣装をイメージさせる飯島さんらしいアイテム。「クラシック感とモード感が融合しているところが気に入っています。袖の内側にはチュールが入っているのでボリュームが出て、袖口のドローストリングでふくらみを調節できます。布帛タッチの素材を使っていてとてもコンフォートな着心地。袖は取り外しできるのでシンプルにビスチェとしても活躍しそう。どんなボトムスでもバランスが取りやすいです」。もう一つ、特徴的なシアースキンのハイネックトップスも飯島さんのアイデア。「セットアップやクロシェ編みのドレスと一緒に着られるし、テラコッタとホワイトというカラーも抜け感が出て合わせやすいです」

Impression

着なくなった服は友人に譲ったり寄付をしたりして、サステナビリティを意識しているという飯島さん。これからはクローゼットをできるだけミニマムにしていきたいと考えているので、今回のコレクションも着回しできるよう工夫した。「何通りにも着られてどんなアイテムとも組み合わせやすく、服をたくさん持たなくても変化を楽しめるようにしました。また、たとえばクロシェ編みのドレスはタートルネックのニットを合わせたら冬でも着られたりと、どれもコーディネートしだいで3シーズン使えます。いつか服を作ってみたいと密かに思っていたのですが、今回ついにその夢がかないました。自分が本気で着たいと思って作った服を、皆が気に入ってくれたらうれしいですね。もし街で着ている人を見かけたら、写真撮らせてくださいって声をかけてしまうかも(笑)」

※コラボアイテムは2/9より店舗及びオンラインストアにて発売になります。
STUMBLY 2022 SPRING / SUMMER

飯島望未さんの写真

飯島望未

Nozomi Iijima

1991年、大阪府生まれ。6歳でバレエを始め、15歳で渡米しヒューストン・バレエ団に入団、2019年にはプリンシパルに昇進する。2021年3月より日本に拠点を移し、5月には熊川哲也率いるKバレエカンパニーの『ドン・キホーテ』に出演。2月には愛知県芸術劇場で開催されるグラン・ドリーム・バレエ・フェス2022に出演予定。